「ならなんだよ?」

圭吾は机の上にあるトランプを
集めてひろげ俺の方向に
向けてきた。

「………。」

俺は何も言わずにその
トランプの束から一枚を
ひき圭吾に渡した。

そのカードを見て圭吾は

「当たりだ。QUEEN…」

「また圭吾の占いかよっ」

俺は圭吾にそう言い
その場を後にした。



向かったのは体育館。
この学校の体育館は鍵が
壊れているから入ることが
出来るってわけ。


バスケットボールを手に取り
ゴールに向かい投げた。

ボールはゴールから外れ
下に落ちてきた。


「小さなバスケット選手さん」

背後から声がした。
振り返ると同じクラスの
橋本絢がいた。