五時間目は私の大ッキライな
数学だったから
いつの間にか寝ていた。

「の〜李呑〜李呑〜!」

ぼやける視界の中から
私の顔を覗きこんでいる
千佳子の顔が見える。

「もう授業終わったよ〜」

私ははっと目を覚ました。

「えっ…いま何時?」

「2時過ぎくらい。」

教室には何人か生徒が
残っていてざわざわしている。

「ねぇ李呑!!今日空いてる?」

「うん!空いてるよ」

「どっかで喋らない?」

「いいよ〜」

千佳子の顔がパッと
明るくなった。

「じゃあ行こう♪」

千佳子に引っ張られて
私達は教室を後にした。