---ガチャ---


「あら、、今日は早いのね」

キッチンから母が玄関を
覗き私に声をかけた。

「まっすぐ帰ってきたから。」

「珍しいわね」

「千佳子からの誘い断ったんだ」

「あら!?そうなの!?」

「うん。それよりさ〜
お姉ちゃんいないの?」

私はソファーに腰掛けて
雑誌に目を落とした。

「あの子また新しいバイト
するらしいわ。
掛け持ちなんて大変なのに。」

「お金貯めてるんじゃないの?」

すると私が読んでいた雑誌を
誰かがさっと奪い取った。

「なに勝手に人の雑誌
読んでるのよ?」

「お姉ちゃん…いたんだ」

姉は仁王立ちをして
腕を組み、私をぎょっと
にらめつけていた。

「李穂!!いつ帰ったの?」

「さっきだよ〜(^O^)
バイト疲れちゃった〜」

姉は冷蔵庫から
サイダーを出し一気に
飲み干してしまった。