「さ・・・あづ…さ……梓おきなよ」
結花が梓に呼び掛けた。
「甘いよ、結花。これくらいやらなくちゃ」
千幸が梓の頭を叩いた。
「ィ……ッタイ…」
モゾモゾと、布団の中で梓が動いた。
「しょうがない…奥の手だ……」
千幸が、ガサガサと、鞄からケータイを出した。
梓の耳元でケータイのスピーカーから何か音を出している。
「きゃぁぁぁぁ」
いきなり叫んで飛び起きた。
「なにしたの?」
結花が千幸にきいた。