「……んん?!」
再度拜早を凝視する蓋尻。
「アナタ、どこかで……」
「蓋尻様!」
執事の登場にしばし固まっていた女が蓋尻の前に飛び出した。
「んっ舞果じゃないですか、こんなところで何をしてるんです。それより今の音は……」
女を見、もう一度蓋尻は少年に視線を戻す。
が、拜早は素早く蓋尻の背後に回り込み片手を背中へ捻り上げた。
「ッ!!何をする!!」
「蓋尻、答えろ」
耳に鋭く告げ、隠し持っていた小型ナイフを後ろから蓋尻の喉元に突き付ける。
「茉梨亜は何処だ?」
「――分かりましたよ、アナタ、白の怪物……本土へ送還されたんじゃなかったんですね」
「そんな事はどうでもいいっ」
ナイフを持つ腕で蓋尻の首を締める様に固定し、刃の切っ先は蓋尻の首動脈横。
余裕を見せようとした蓋尻も流石にぞっとした。が、
「ふ……ふふふ」
何を思ったか不気味に笑う。
「送還は研究所の嘘、ですか…まぁどうでもいい事ですねぇ、しかも……」
この場ででもねっとりとした喋り方で話し出す蓋尻に拜早は苛立ちを覚えた。
「まさかアナタが白の怪物になっていたとは……ふふふふ」
「ッ」
一向に独り言を吐き続ける蓋尻に、拜早は掴んでいた蓋尻の腕を更に後ろに引き上げる。
「ギ!!」
「茉梨亜は何処だと聞いている…相変わらず自分の話しかしないなあんたは…!」
状況をハラハラと見ているのは拜早の助けた女。
彼女の存在を思い出すと、蓋尻は女に顔を向け凄まじい形相で怒鳴る。
「何してる!!!侵入者だ全館に伝えろ!!」
「はっはいぃ!」
女は飛び上がって部屋の外へ出て行った。
残念ながら蓋尻に逆らってはここでは身が持たない事は、拜早も知っている。
拜早と咲眞は現にその仕打ちを受けたのだから。
再度拜早を凝視する蓋尻。
「アナタ、どこかで……」
「蓋尻様!」
執事の登場にしばし固まっていた女が蓋尻の前に飛び出した。
「んっ舞果じゃないですか、こんなところで何をしてるんです。それより今の音は……」
女を見、もう一度蓋尻は少年に視線を戻す。
が、拜早は素早く蓋尻の背後に回り込み片手を背中へ捻り上げた。
「ッ!!何をする!!」
「蓋尻、答えろ」
耳に鋭く告げ、隠し持っていた小型ナイフを後ろから蓋尻の喉元に突き付ける。
「茉梨亜は何処だ?」
「――分かりましたよ、アナタ、白の怪物……本土へ送還されたんじゃなかったんですね」
「そんな事はどうでもいいっ」
ナイフを持つ腕で蓋尻の首を締める様に固定し、刃の切っ先は蓋尻の首動脈横。
余裕を見せようとした蓋尻も流石にぞっとした。が、
「ふ……ふふふ」
何を思ったか不気味に笑う。
「送還は研究所の嘘、ですか…まぁどうでもいい事ですねぇ、しかも……」
この場ででもねっとりとした喋り方で話し出す蓋尻に拜早は苛立ちを覚えた。
「まさかアナタが白の怪物になっていたとは……ふふふふ」
「ッ」
一向に独り言を吐き続ける蓋尻に、拜早は掴んでいた蓋尻の腕を更に後ろに引き上げる。
「ギ!!」
「茉梨亜は何処だと聞いている…相変わらず自分の話しかしないなあんたは…!」
状況をハラハラと見ているのは拜早の助けた女。
彼女の存在を思い出すと、蓋尻は女に顔を向け凄まじい形相で怒鳴る。
「何してる!!!侵入者だ全館に伝えろ!!」
「はっはいぃ!」
女は飛び上がって部屋の外へ出て行った。
残念ながら蓋尻に逆らってはここでは身が持たない事は、拜早も知っている。
拜早と咲眞は現にその仕打ちを受けたのだから。



