「な…なんなのよ!あんた!」
「黒川に捕まったのは可哀相だと思うけど、だからって憂さ晴らしに酷い事やってたら痛い目みるよ?」

黒川も精鋭も最悪だが、こんな女達もどうかと思う。

「〜〜どきなさいよ!!」
咲眞の下で女子はもがいたが、咲眞の胸に手が触れた時異変に気付く。

「…??」
感触が妙だ。


「言ったでしょ、僕 って」


「!! あんた…!!」

「ぇ…なに?」
もう一人の女子が意味が分からずぽかんとしている。

「リ…リサ、助けて!!!」

「心外だな、どういう意味それ」

女子は自分の状況に助けを呼んだが、しかし相方は動かない。どうしたらいいのか分からない様だ。
黒服にこの女子がやられていたとしても、こいつは何も出来ずただ眺めているだけなのだろうか。

「……ま、どうでもいいけど」


咲眞は自分のポケットから封をしたビニール袋を取り出し、口で破き開ける。
袋の中には白い布。

「な…何よそれ…!」

「君達のと一緒。朦朧とする意識の中、更に感じ易くなったりして」

にこり、と咲眞は笑い、それを自分の下にいる女子の口に押さえ込んだ。