その後なんとかギリギリで遅刻にはならなかったものの、
授業は眠気と疲れによって夢の中へ。

もちろんこの後先生から怒声が聞こえて来るのは、言うまでもない。

「随分お疲れじゃあないですか。」

「加奈ー。」

「次は移動ですよ?」
「まじでー?」

今のあたしには、そんな気力はございません☆
あははー。

あたしは机に顎までくっつけてだらりとしている。

「ほれシャキッとする!」

加奈があたしの机から教科書を引っ張り出す。

「しゃーない、いくか……。」

あたしはニットのポケットに手を突っ込んだ。