そして、それをあたしに手渡す。 それを見たとき、あたしは言葉を失った。 「こ・・・これって・・・」 「・・・いい案内だから、申し込んじゃったの♪」 あたしの目に飛び込んできたのは・・・ 『あなたの頭を開花させる!』 ・・・という、変な広告文字。 「梨未の頭を開花させるのよ?いいことじゃない!」 ・・・ダメだ。 ママは、すっかり信じきっているようだ。 ――そもそも“開花”って、あたしは桜じゃない! そう心の中で、1人呟いた時。 ・・・ピンポーン♪ 玄関のチャイムが鳴った。