「ちょ、ちょっと待って!この箱持ってきたのは小さい男の子なの!胸に赤いマークがある…。」

「黙れ!罪人の戯言など聞きたくもないわ!」

がしっと両腕を掴まれる。

「待った待った!!私はアリス!あなたたち、味方なんでしょ?」

アリスという名前を出せば助かる、どこかにそんな自信があったのだが、女王は眉ひとつ動かさずに衛兵に言った。

「何をためらう!早く連れてお行き!」

そして納得のいかぬまま、私は城の地下にある牢獄へと入れられてしまった。