「それが童話でも、物語にはサイコがあるのよ」

とは、荻原規子さんの作品『西の善き魔女』の登場人物、アデイルに言わせたセリフだ。



私は、その時までおぼろげだった自分の考えが明るくなった思いだった。


私は、この年までファンタジックな物語や児童文学ばかりが好きで、そこから“卒業”できずにいる。


ナゼ私だけ?


成長していくにつれ、周りはファッション雑誌。

中学、高校にもなれば、そんなものを読んでいることを知られることさえ恥ずかしくもあった。


けど、私は正直みんなが読んでいるような高尚なまたは売れている大人向けの作品には全然興味が持てなかった。