その少女は、席にちょこんと座り、小さく おとなしい。

その姿はとても可愛らしく、少し緊張した面持ちで話す。

思わずこちらの物腰も優しくなる。

しかし、その小さな声を聞き逃した私が再度聞き返した。

すると、クッと顔を上げた。

見つめたその瞳と、発した声にかいま見える理知的なもの。

どうして、放っておかずにいられようか、気にせずにいられようか。

彼女がどんなに小さく静かな存在でも。
それゆえ、こんなに繊細で愛くるしい女の子なのに。