ベッドの近いところにある水道は、いくら蛇口を捻(ひね)っても出る水の量は一定で、糸のような細さで滴るくらい。 味も、水と言うより鉄だ。 その隣の壁の所に横に長い穴がある。 これだけがよく理解できない。他は、物凄い頑丈な牢獄のような場所なのに、この穴だけ何の意味があるのかわからない。 そして、天井から微かに光る電球がぶら下がっている。 そんな部屋に僕は…… 閉じ込められている。