3月
春の風が吹きはじめたころ
僕はなぜか桜の木の前で立っていた。

「おねーちゃーん」
僕を呼ぶ声が聞こえた。
妹だ
すごく小さな顔に、二重の目がくりくりとしている。
さらに、小さな鼻に小さな口
小さな身長抱きしめたくなる様なかわいい子だ。

「なに?」
振り返るととてとてと歩く
妹の姿と・・

「お父さん、お母さん」
なんで・・?
なんで二人でいるの?
二人は離婚したんじゃ・・・・

「ママたち再婚するの!
だから・・」
すごく幸せそう

「うん。いいとおも「だから、あなたはいらないの」え?」
そうか・・
やっぱり僕は家政婦だったんだね。