―偽愛―




暑いながらも 夕方までアタシ達は寝ていた



目が覚めると セミとは違う虫がリズムをなして鳴いていた



風鈴の音も 優しくアタシ達を包み込むように鳴っていた



アタシは優人の頬にkissして 優人を起こす



“おはよう”


“おはよう”



ふたり 顔を見合わせて微笑む



暮れかけた夕日が 優人の短い髪を照らす



金色に輝く優人の髪



大きな口



高くて大きな鼻



ぱっちり二重とは、いかないけど 小さくて少し目付きの悪い目



何もかもが愛しいかった