「なんだ? あの水着……」


「あれは、アクアフォースゼロかしら……遠くからははっきり見えないけど」


オレの独り言に、なんと小早川さんが答えてくれた。


「あくあふぉーすぜろ?」


「速く泳げる水着よ」


「そうなんですか……」


「素人には分からないだろうけど、水着って結構大事なのよ」


「へえ……」


一体なんて答えれば良いのやら分からず、薄いリアクションになってしまった。


「あの泳ぎ方は?」


「平泳ぎ。北島康介が泳いでるの見た事あるでしょ?」


「あぁ、あれか!」


オレが納得した顔をすると、小早川さんは呆れたというようにため息をついた。