「…みな…み?」 二人の間に割って入ったあたしを 海が驚いた顔で見下げる。 「何やってんのよ!」 あたしに、拳をつくるなとか言ったのは誰よ! 「河野さん…?」 「え?」 後ろから聞こえた声に振り向くと ウルフヘアーの男が居て、 …あ。 近くで見ると、この人の頬にも殴られた跡がある。 …海が…殴ったの? その傷を見て、驚いた。 赤く、腫れ上がったような傷。 海が……? 「……何しに来たんだよ。」 ぽつりと呟かれた言葉に、あたしは思わず振り向いた。