「那智、愛してる」


俺は那智からお玉を取り上げ、そう耳元で囁いてから正面から抱きしめた。


「ちょ…、お味噌汁沸騰しちゃ……んっ」


那智の作る和食は本当に旨い。


けど。


目の前に旨そうな唇があったら

食べないわけにはいかない。