俺は、きっちり5秒数えてから唇を離した。 「時間切れ」 那智が上気した顔で呟く。 「……そんなの、ずるい」 長い睫毛が軽く伏せられて、薄めの唇が少しだけ歪んだ。 「シオの、いじわる」 俺はたまらなくなって、那智をそのまま、弾むベッドに押し倒した。