「……や…やめ…」 「元気ない理由、言う?」 俺はいったん唇を離して、そう一言言ってからまた、那智の唇を味わい始める。 那智は微かに首を振っているようだ。 「ふーん、意地でも言わない、ってワケ」 「だって、シオには関係な……きゃぁぁぁ」 俺はもう我慢できなくて、那智をベッドまで抱き上げて運んだ。 「下ろしてよぅ!」 那智は軽い。 本当に、羽かなんか生えてるんじゃないかと思うくらい軽い。 「だめ」