結局、行きたくなかったのだけど弥生に引き摺られてしまって。 紗由美は下校のために校門へと向かった。 「どうしたの?」 弥生が、大貴に猫なで声で訊く。弥生の得意な上目遣いも効果があったのか、「弥生に会いたくて」と、大貴ははにかみながら言った。 う―わ、恥ずかし。なんて思いながら、弥生と大貴を横目で見た。 4人を放置して、大貴と弥生は話を進めていく。 連れて来られてしまった紗由美たち4人の間には、気まずい沈黙が流れていた。