俺と葉月の四十九日

「おねぇちゃん、誰?」


…見えてる?!

嘘ぉ…マジ?

でも今おねぇちゃんって言ったよな?
聞き間違いじゃねぇよな?

「圭ちゃん?怯えてないよ、この子」

うん、怯えてないね?
見えてるんだね?


俺は何か言おうと口を開けてみたが、言葉が出ない。

だって、だってだよ?
安田が見えてるんだぞ、この子供。

何で?


いや、子供は感受性が強いから見えたりするって聞いた事がある。
フツウにユーレイと会話したりするって。
ほら、シックスセンスって映画だって霊が見えるのは子供だったじゃん?

つー事は、この子供もシックスセンスの子、第六感の子供?!



今…自分で自分の考え方、馬鹿だと思った。

動転してる?


いや、もういんじゃね?
この子供に安田が見えてて、人間だと思ってるなら俺はこのまま騙す方がいいな?
バラす方がかわいそうか?


騙すか!騙そう!そうしよう!
これ以上泣かれても困る。


「おねぇちゃん誰?」

再び聞く男の子。
安田は笑い、そして…。

「見れば分かるでしょ?ユーレイ……」
「うわぁぁああ!!!」


やっと出た言葉は、安田のセリフを妨害する為の雄叫びだった。