俺と葉月の四十九日

もじもじと指を交差させている。

白い頬を分かりやすく赤く染め、大きな瞳に影になる長い睫毛。
小さい口は、何かを言いたそうにもぐもぐさせている。


ものすげぇ愛らしさ……誘拐されっぞ?


コイツ、かわいいんだからさぁ。
挙動不審とか訳わかんねぇ世界観が無けりゃ、フツウに現実世界に戻って来れんのに。


「言いなって、何?」

安田を見上げたブル田。
耳まで赤ぇ!

つか、俺の存在忘れてねぇ?


「安田サン…」
か細い声!

「プリン、好きですか?」



プリン?


ハァっ?!何ソレ!ブル田用語?!
わかんねぇ!通じねぇ!
しかもこいつ内股だ!
それでプリンか?!


「うん、好きだよプリン」

フツウ?!
安田、ソレでいいの?


「僕んち、お寺なんです」

飛んでるっ、話っ!



…ブル田んちが寺?
マジ?


「お寺なの?すごいね」
すごいか?
「それほどでもっ」

照れてるっ、ブル田!
内股!両膝くっついてるっ!


あぁ〜…嫌だなぁ、このダブルス…。


「プリンを差し上げます。僕んちに着いて来て下さい」

間違ってる…ブル田だけの、許された招待の仕方なのか?

安田は笑ってるし。