「じゃあ俺ら、友達でいよう」

「え?」

「だめ?」

「だめっていうか・・・」

アタシはすごく嬉しい。

告白を断ったのに、まだ友達で

いてくれるなんて。

「でも、淳平君は・・いいの?」

「いいもなにも、俺がそうしたいんだよ」

淳平君はにっと笑う。

「アタシも・・・淳平君と、友達で・・いたい」

「じゃあ、交渉成立!!」

うつむくアタシの頭を、淳平君が

ぽんと叩いた。

「小雪ちゃんもさ、素直になったら?」

「え?」

突然話を振られ、アタシは素っ頓狂な

声を上げる。

「奏多のこと。好きなんだろ?」

「・・・・・・・・・うん。そうだけど・・・」

「だったら素直になれよ。じゃなきゃ、

後悔するぞ?」

彼は、たった今アタシに振られたばっかり

だというのに、こんなにも笑っている。

アタシなんかより、ずっと・・・

ずっと強い人。



「でも・・・アタシ自信ない。また

振られたらって思うと・・・」

怖くて・・足がすくむ。

「ごめん」