コソコソと話し声が聴こえる。

なんとなく理由はわかった。

アタシが高峰と付き合ってることを、

誰かが知り、ウワサが広まったんだろう。

こうなることは覚悟していたつもりだった。

でもいざとなると、

ムカつく。



「誰がこんなことしたんだよ!

コソコソしてねーで出て来いよ!」

アタシは大声を上げた。



「うっわ、怖」

「奏多様かわいそう~」

「あんなの彼女とかありえないよね」

「きっと奏多様、弱み握られたんだよ」

女子達のウワサ話に、アタシの怒りも

ピーク。



「ちょっと何ごとぉ~?」

アタシがキレそうになったとき、

雪奈が階段から降りてきた。

「ちょっと、小雪どーしたの?

そのシューズ」