翌朝。

寝不足でボーッとした頭で考える。

どうしてあたしは、アイツのあんな言葉に傷付いていたんだろうか、と。


…今考えるとものすごく腹立たしいのに…!


あたしが好きなのかと問えばそんなわけないと言われ、おまけに自惚れんなばーかと暴言吐かれて。

こっちだって本気で好かれてると思ったわけじゃないわよ!

つーか好きでもないのにキスだのなんだのしてくんなっつーの!


考えれば考えるほどにイライラして、あたしはバン!と机を叩きながら座っていた椅子から立ち上がると、鞄を引っ掴んで玄関へ向かった。

すると案の定追いかけてくる母の声。



「あらアンタ、龍斗くんは!?」

「知らない!」



あんな奴の隣なんて、一瞬も歩きたくない!