バン!と思いっきりお箸を机に叩き付けながら立ち上がった。

篠原龍斗は驚いたようで目をわずかに開いてあたしを見る。

その後ろで母も何事かと興味深そうな表情でこちらの様子を伺っていた。


……めんどくさい。



「あたしもう学校行く」


「は?まだ食べてる途中じゃねえのかよ」


「アンタには関係ないでしょ!言っとくけどぜっったい!ついてこないでよ!」


「はああ?お前なんのために俺が迎えに来たと…」


「別に頼んで
ま せ ん か ら !」



嫌味ったらしくそう吐き捨てて家を走り出た。


ざまーみろ篠原龍斗。


あたしはアンタなんかと一緒に登校なんてしたくないのだ。


…そう思っているのに。



「待てって!なんで先に行くんだよっ」


「ついてこないでって言ったじゃん!」


「意味わかんねーんだよっ!せっかく迎えに行ってやったのに」


「だから頼んでないっつってんの!」



だれかこの男にあたしの言葉を通訳してやってよもう!