「でもやっぱり俺はことねちゃんに
 笑っていて欲しいし
 
 頑張って生きて欲しいし

 できれば流架の死を
 この先もう背負わないで欲しい。

 だからこの手紙、渡そうと思ったんだ。

 ほんとごめん」

彼の言葉にまた私は
涙が止まらなくなってしまいました。

「ありがとう」

その一言を言うのが精一杯でした。



この日から私は手首を切ることも
睡眠薬を大量に取ることも

全てやめました。

そして放棄していた持病の治療も
頑張るようになりました。



そして、
こんな手紙を書けるまでになりました。



でもこの手紙を書くことは
私にとって本当につらい作業でした。

流架の「死」と
向き合うことだったからです。

「あの日」に戻ってしまう日もあったし
泣き崩れる日もありました。

こんな短い詩を書くために
私は長い時間を費やしてしまいました。



でもこれで私は前に進むことができます。

もう過去に依存したりしません。