Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜



「え??いいの?」

目を丸くしながら尋ねると


「小学生が乗る時とか保護者と一緒に滑るからいいんだってさ」


そぉ言って私の手を取り

「俺と一緒なら怖くないだろ」

って笑って見せた

「順番待ってるから行くぞ!!」

手を引っ張って滑り台の入口に入った


「じゃあ、彼女さんが前に座って下さい」


監視員さんに言われて私が先に前に座った


「じゃあ次、彼氏さんが後ろで」

って言葉で昴君が私の後ろにきた


腰を降ろしたと思ったら後ろから私を抱きしめる形に座る


ドキン……

昴君がどんな顔をしているかは分からないけど

耳に吐息が掛かる

うわっ…ドキドキするよ…


胸の鼓動が聞こえてしまいそうで必死に自分をなだめた

「じゃあ、ゲート開きます。」

監視員さんの言葉と共にゲートが開いた

「萌音…行くよ…」

昴君が耳元で囁いた


もぉ私、何にドキドキしてるのか分からなくなってきちゃったよ


「じゃあ、行きます!!」

監視員さんが合図して
目をギュッとつぶったと同時に
私達は一気に滑り台を滑り落ちていった