Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜



ウォータースライダーの中は
滑り台の入口まで狭い一本道になっていてかなり混んでた

私達は最後尾に並んで話しをしながら順番が来るのを待った

来年の私の大会や昴君のバスケの話し


楽しく会話をしてたら
あっという間に私達の番がきた


「やっと次だな♪」

待ち切れない様子で
ウズウズしながら昴君が話しかけてきた


「うん…」

私は乗るって返事をしたのはいいけど
余りの高さに怖くなってきてた


これ一人で滑るんだよね…

私泳げないし、平気かな…

不安な顔をしてる私に気付いた昴君が

「萌音、怖い??」

って顔を覗き込む

「へっ平気だよ。」


って気丈に振る舞ってみたけど


心の中は怖くてしかたなかった


「次の人どうぞ」


監視員さんが私達を呼んだ


どうしよぅ…駄目かも…


心の中でそぉ叫んだ時


「監視員さん、すいません!」

って右手を上げて昴君が何かを話しに行った

えっ何??


2、3分話して戻って来た昴君は私に

「一緒に滑っていいってさ!」

って言った