泳げない私の身体をそっと支えて手を引いてくれる昴君と
波打ち際や流れるプールで沢山遊んだあと
二人で休憩しながらジュースを飲んでると
「あっ!あれやりたいっ」
って昴君がウォータースライダーを指差した
高いところから滑り台で滑ってプールの中にドボンって落ちるやつだよね…
「ちょっと怖いかも…」
私が少しだけ顔を強張らせて呟くと
「俺が一緒に滑るから平気だって!!」
って言いながら髪を撫でた
えー…
どうしよう…
でもせっかく昴君と来たんだから喜んで貰いたいな
そんな気持ちの方が勝って私が
「うん、乗る。」
って頷くと昴君は『よしっ!』
ってガッツポーズをして喜んだ
「フフっ…じゃあジュースも飲み終わったし行こっか」
無邪気に喜ぶ昴君を見て何だか嬉しくて
珍しく自分から昴君の手を握った
昴君は一瞬驚いた顔をしたけどすぐに私の手を握り返して
「よし、行くか」
ってニコッと笑ってウォータースライダーの入口に入って行った


![禁断〜君と半分こ☆〜[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.784/img/book/genre13.png)