Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜


泳げない私の身体をそっと支えて手を引いてくれる昴君と

波打ち際や流れるプールで沢山遊んだあと

二人で休憩しながらジュースを飲んでると


「あっ!あれやりたいっ」

って昴君がウォータースライダーを指差した


高いところから滑り台で滑ってプールの中にドボンって落ちるやつだよね…

「ちょっと怖いかも…」

私が少しだけ顔を強張らせて呟くと


「俺が一緒に滑るから平気だって!!」

って言いながら髪を撫でた


えー…

どうしよう…


でもせっかく昴君と来たんだから喜んで貰いたいな

そんな気持ちの方が勝って私が

「うん、乗る。」


って頷くと昴君は『よしっ!』

ってガッツポーズをして喜んだ

「フフっ…じゃあジュースも飲み終わったし行こっか」


無邪気に喜ぶ昴君を見て何だか嬉しくて
珍しく自分から昴君の手を握った


昴君は一瞬驚いた顔をしたけどすぐに私の手を握り返して

「よし、行くか」


ってニコッと笑ってウォータースライダーの入口に入って行った