歩いてる時考えるのは『ゆき』のこと。 結局あの日以来会うこともない。 まあ、期待してた訳じゃないしあれは言葉のあやだから。 でもきっと彼女は綺麗になってるんだろうな。 俺が彼女に惚れることはないけれど。 そんなことを思いながら家路を急ごうと歩くスピードを上げた時、目の前には人が倒れていた。 そっと近付くとその人は女性で細く白い手足が見えていた。 その女性は長らく雨に当たっていたようで冷たかった。 俺は…迷わず女性を抱き上げ家路についた。