「俺は藤崎雪兎、28歳。きみは?」 一般的にまずは自分が名乗るべきだろうと自己紹介をした。 でも彼女にとっては予想外な言葉だったようで驚いていた。 それでも我にかえって口を開いた。 「私はゆき。19歳…デス。」 気まずくなったのか語尾は片言で決して顔をあげようとはしない。 「そっか。よろしくね、ゆきちゃん。」 「あ、あの…もう帰りますから…。」 申し訳なさそうに呟いた。