「よしっ」
父様に告げてから約一週間。
私は懲りることなく村に足を運んでいた。
何故か…屋敷から追い出されていない。
かなりの疑問だが、もしかしたら父様が…
なんて、淡い期待を持っている。
そして、私は今日も村に出た。
少しでも…解決法を見つけるために。
「は…?」
村の様子がおかしい。
それに気付いたのは村を見てすぐだった。
いつもなら、明かりがついていてみんな仕事をしているのだ。
「何事だ。」
ましてや、今はまだ早い方。
こんな時間に休む筈がない。
しばらく、村を歩き回っていると1人の老人を見つけた。
私は迷わずその老人に駆け寄る。
「村の者達はどこへ行った?!」
「よ、…黄泉様?!」
「どこへ行った?!」
驚いている老人の肩を軽く掴みながら必死に問い掛けた。
「今日は、村の会議でして…」
「会議…?」
ピクリと眉が反応をする。


