君と歩む夢みて~時は平安~




都につき、私は真っ先に自分の部屋へと向かう。



「黄泉様。」



…………



「黄泉様。」



…………



「黄泉様!」



「…………なんだ」



今、追いかけてきているのは天竜。恐らく、私の機嫌が損なっているのが自分の責任だと思っているのだろう。



…間違ってはないが。



「私、なにか…されましたか?」



「気にするでない。…私は寝る。」



取りあえず、今は早く戻ってほしい。



涙が今にも溢れそうだから。



「しかし…っ」



「はやく、床につけっ!」



「黄泉様…っ」



中途半端に優しくするな…っ



「はやく…戻れ………~…ッ」



とうとう、涙が瞳に押さえきれなくなり溜まっていた涙は溢れ出す。



「…泣いて、おられるのですか?」