君と歩む夢みて~時は平安~




「んっ…?」



うっすらと目を開けると、眩しいばかりの朝日が射してくる。



その眩しさに顔を歪めながらも、軽く辺りを見回した。



一番、最初に目に入ったのは私の頭を優しく撫でている天竜。



「…おはよう」



とりあえず、そう呟く。



「申し訳…ありませぬ…」



私に返ってきたのは、挨拶ではなく…謝罪の言葉。



寝起きで回らない頭にそれは、直に入ってきた。



「…なにがだ…?」



不思議そうに呟く私に、天竜は顔を背ける。



「…私めの、身勝手から貴女を抱いてしまったことです」



天竜のその言葉に深い疑問を持った。



「…それを言うのは、私だろう?身勝手なのは私だ」



身勝手なのは…天竜なんかじゃなく、私なのに…



天竜は何に対して謝っているのだというのだ…?