私は、やはり…天竜のことが好きなのだな…。



わかりきっていたことなのに、そう思い直すと辛くて仕方がない。



「天竜…大事な、話がある…」



いつまでも、渋っていたら駄目だ。



そう、踏んだ私は天竜に真剣な声色で話を切り出した。



途端に天竜は顔をしかめる。



まるで、話の内容がわかっているかのように。



「はい。…ですが、黄泉様。そのお話を聞き入れる前に私のお願いをお聞きしてくださいませぬか?」



肩が…声が…震えているのは気のせいだろうか。



「…なんだ?」



つられて震える声。軽く咳払いをすることで誤魔化した。



「今宵は…私と一夜を共にしてください」



「…ッ!」



驚いき、目を見開いた瞬間、私は天竜の腕の中にいた。