君と歩む夢みて~時は平安~




そんな感情をグッと堪える。出てきそうになったそんな言葉を飲み込んだ。



…どうすれば良いのだろう。



私は…どうすれば良いのだろうか。



自分に嘘をついて、自分の身を第一にして見合いを受けたくはない。



だけれど…見合いを受けなければ、私は間違いなくこの世にいられない。



死か生か…大袈裟かもしれないがそんなことも関わってくる究極の選択肢。



「少し…考えさせて下さい」



悩みに悩んだ答えがこれ。一番妥当な答えだ。



「意志は決まっておられるのでしょう?」



襖ごしから飛んできた声。またしても嘲笑うような馬鹿にしたようなそんな声色。



「何が言いたいのです?」



「私の求婚を受ける気など、さらさらないでしょう?」