たまに、そんな自分を怖く思う。



それでも、幸せの方が遥かに大きくてそんな考えはいつもどこかに飛んでいってしまうんだ。



私は天竜の文の返事をするべく、戸棚から紙を出した。



筆を握り、紙に文字を綴っていく。



“会える日が近くなるように、私も頑張る。”



そう、紙に綴って、



文を封筒に入れた。



…明日か明後日あたりに、弦にでも持たせよう。



そう、思って文を戸棚にいれた。



そして、天竜からの文を丁寧に封筒に戻し、それもまた戸棚にしまう。



気づけば、夜も更けていて私は縁側に顔を出した。



月の優しい光が庭を照らしている。



月を見ると…天竜の優しい笑顔が頭に思い浮かぶ。



月は私にとって…特別なものだった。