「あの、早くしてもらえませんか?いくらですか?」



「あっ、すいません。」




それを聞いて、慌てて商品を勘定する。




「えと、360円になります。」




彼女はお金を払い足早に帰ろうとしたが、ぴたっと足を止め僕のほうに振り返った。




「そういえば、この間の質問に答えてませんでしたね。大学生ではありません。年は二十歳です。」




これでいいですか?というような顔で、『さようなら』と言い彼女は去っていった。




タラッタタラタラタン↓




『GAME OVER』という言葉はまさにこのことだろう。



呆気にとられた僕は口をぽかんと開け、しばらく、その場に佇むことしかできなくなっていた。