One Way Ticket 2

一瞬にして那智の香りと腕に包まれる


でも
那智はなんだか不機嫌そう?


「どうして
黙って出て行ったの?」


冷たい視線


私は目をそらした


「・・・那智が着いて来そうだった・・・から?」


思わず語尾が疑問形になってしまう

那智が怒ってる時の迫力は半端無い

「ふぅん・・・。
それでも気に入らない。」


そう言って
耳を甘噛みする

「ふわぁっ・・・」

思わず体が仰け反った


「お見合い楽しかった?」

悲しげな那智

私はそっと那智のほほに触れた
暖かい
愛しい人の温もりが伝わる


「そんなはず無いよ。
ずっと・・・那智の事考えてたよ。」


ふっと微笑んで那智の優しいキスがおでこに落ちた


あぁ


私はこの人の腕の中に

愛する人の腕の中に帰ってきたんだ