『奈都ちゃん自分の家だと思って過ごしていいからね。


あ、そうだ、息子の遠矢紹介しするね。



遠矢高校行ってないのよ。


学校で色々あってね。学校へ行けなくなっちゃって、


奈都ちゃんとなら遠矢うまく話せそうな気がするのよ。



良かったら奈都ちゃん遠矢の友達になってやって。』





遠矢君ってどんなに子なんだろう。





なんか会う前からドキドキした。





愛子先生に連れられ私の前に現れた遠矢君は、




それはビックリするくらいなイケメンだった。





たけど遠矢君は私と視線を合わせない。





『奈都ちゃん遠矢は目が見えないのよ。



遠矢は生まれた時から見えないから、



感覚で家の中も平気で歩けるのよ。



外出も一人で平気だったんたけど、



今は無理かな。』





「遠矢君私奈都、よろしくね。



私の隣にいるのが、私の子供の琢磨だよ。』





琢磨が小さな手を出すと、遠矢君が、『よろしくね。』と琢磨の手を握った。