それから慌てて帰省し、蒼空音は美乃の家でひと暴れした。またぶり返した。嘘だ、冗談だ、有り得ない、その言葉の嵐が。自分を納得させるまで、ずっと。

美乃の両親は宥めることなく、蒼空音を美乃の部屋に誘導する。その後に、蒼空音はあの遺書を目の当たりにした。謎だらけのように見える、あの遺書。





美乃のことを、真っ先に柏木に知らせなければ。蒼空音は柏木に美乃の死を伝えた。一方的に切れた電話の後、ようやく蒼空音は受け入れたのだ。


美乃が、死んだ。


涙が止まらない。辛かったね、美乃。美乃も今の私くらい苦しんでいたの?蒼空音は空を仰いで問い掛ける。