『確かにレイナさんの年齢的にも、そして世間的にも、僕達の決断を理解していただくのは難しいことではあると思います。でも中途半端な気持ちで結論を出したわけではありません。だからこそ、僕は反対を覚悟でここへ来ました』



俺の言葉にレイナも大きく頷く。



『あたし……絶対後悔したくない!!赤ちゃんを産みたいの』



感情のこもった願いをお父さんに語りかけるレイナ。



俺とレイナは必死に頭を下げた。



『子供を産んで育てるってのは、簡単なものじゃない!!レイナも考えが甘すぎだ。話にならんよっ』



レイナのお父さんはドンっと机を叩くように、拳をぶつけた。



怒りに満ちた言葉、態度とは裏腹に、



お父さんの、その表情はとても悲しげだった。



『お願いしますっ……どうかご理解していただけませんか…?必ず、必ず、レイナさんを幸せにします…』



『お願いっ…パパ、ママ!!』