最高級の召使

「楓さま!?」


私に気がついた倉之助が
猛ダッシュでやってきた。



「どうしたんですか?
こんな雨の中…」


「ずるい…一人で来て…
雨の日は走らないって言ったのに。」


「いつもは走らないんですよ。
今日はたまたまそんな気分で…
カゼなんかひいたら
大変です!!」


慌ててる倉之助


熱でたらいい
そうしたら倉之助が
心配してくれるわ



胸に飛び込みたい衝動


熱いものがこみ上げる
ローサって誰?
何があったの?


嫉妬感が私を独占欲にかえる


倉之助は私の召使・・・
私の言うことは絶対・・・


傘を持つ手がかじかむ。