最高級の召使

朝、いつものように
迎えの車に乗り込むために
玄関を出た。


「いってらっしゃいませ。」


一斉に頭をさげる召使たちの中で
昨日会話したメイドと目が合った。



私はうれしくてにっこり笑った。
一瞬、メイドは驚いた顔をしたが
すぐに笑顔を返してくれた。


「いってきま~~す。」


そう自然に口から出ていた。



倉之助がにっこり笑って
私はさらに
うれしくなった。




乗り込んだ車の運転手にも


「おはよう」

そう言えた。