最高級の召使

「明日のドレスです。」


井上が大きな箱を私に手渡した。



「なんのドレス?」


「明日は、私の誕生会なんです。
ぜひあなたにも出席していただきたい。」



「もちろん出席するさ。
三人揃って。」



「私はいかないから。」



「あなたも一緒よ。」
母が振り向いて
小さい声でささやいた。


「出席すれば、パパの機嫌も
少しなおるかもしれないわよ。」


そうしたら
倉之助の話聞いてくれるかな。
今はとても話のできる
状態じゃないから。



「わかったわよ。」

私はそう言った。
何も知らずに蜘蛛の餌食になる。