最高級の召使

「親の借金のために
あなたに身売りしろ。
だから今日、あなたの機嫌を
損なうなってことですか?」



「ふふふ・・・
江戸時代の話みたいですね。
私はあなたを気に入りました。」


「何もわからないくせに?
私はあなたを全く知らないし
簡単に人生を決められません。」



井上は私の背後に回って
突然抱きしめた。



「私は知ってますよ。
禁断の恋に堕ちていること。
相手は元召使なことも
さっきまで召使に抱かれていたことも。」


耳元でささやいた。



心臓がバクンと鳴る。



「なんなの?あんた?」



「有栖川家とご令嬢が欲しい
それだけです。」


耳たぶを強く噛んだ。


私は怖くて悪寒がした。