最高級の召使

「明日・・・・」
倉之助が言いかけた言葉を
私は指で押さえた。



「そのことは言わないで。
明日のことは明日が来てから…
今は倉之助だけ見ていたい。」


不安が二人の時間に
入り込むのが嫌だった。



倉之助が私の髪の毛をかきあげた。


「どんどん綺麗になるね。」


「倉之助が愛してくれるから。」


「それは光栄だな。
でもあんまりきれいになると
心配になるから
もう愛さないかな?」

耳元でささやく。


冷えた身体が倉之助の体温で
温まっていく。


「やだ…愛して…
たくさん…何日分?
会えなかった日全部ね。」



「え~身体持つかな。」
倉之助は優しく笑う。