私は倉之助の指に
自分の指をからめた。



「後悔したくない・・・・・
両親に・・・・
話したら・・・・ダメ?」




私は倉之助を見上げた。



「私には、ここを背負っていく
資格も職もありません。
家族は養えても
家は・・・」



「でも後悔したくない。
わかってもらえるなら・・・・
今はだめでも
いつかわかってくれるって
希望を見てはいけない?
愛してない男に支配される未来なら
倉之助と一緒にいられる
未来を想像したい・・・
それでもダメなら
その時考えればいい・・・・
違う?
別れたことをずっと後悔してきた。
倉之助を失って
まっくらな洞窟に住んでいた・・・・」


私の視線と
倉之助の目線が絡み合う。