年下騎士

「あれ―??香ー??」


部屋を出てみたは良いけど、ちょっと大きい香の家。海斗君の部屋が何処だか分からない。

キョロキョロと、動きまわっていると、微かに声が聞こえてきた。


「だか…さ、本当は……るの?」

「姉貴…俺は、千夏姉…………だ。」



んん?よく聞こえないー
もうちょっと近寄ってみよ


私は声のする部屋のドアに耳を寄せた。



「千夏ねー、彼氏いないっぽいよー!」

「ふぅん……って、なんで俺にいうんだよ」
「またまたー!知ってるんだからねー」



何を?香?



「ふっふーん!だぁかぁらぁ、海斗が昔っから千夏の事が好きってこと!!」

「………だからなに「あっ!ちょっと待って!」


声が近づいてくる…えっ!ヤバい!


ガチャ


勢い良くドアが開いて…


ドタッ

「いっったぁい!!」

私は体を強くうった。痛いよ………



「千夏…聞いてたね?」


ニヤリッと香。転んだ私を起き上がらせて、小悪魔ならぬ悪魔の笑みを私に向けた。



「ぇーーと…ごめんなさい」


逃げ場が無いし、素直に謝った